走動作と柔軟性の関係

【効率的な走動作】

 

走りにおいて加速できる場面は地面と足が接地している瞬間のみです。

その瞬間にいかに動力が効率的に伝わっていくかが速く走るための重要な要素であり、そのためにあらゆる走技術の精度を高め、筋力や柔軟性などの向上を目指していきます。

 

この地面と足が接地する瞬間がいわゆる乗り込みと言われ、体の中心部(体幹)が潰れてしまうと地面からの跳ね返ってきた力がもらえない為、腹圧がしっかりかかっている状態が大切になります。

この乗り込みがトップ選手においても特に大切にしている部分であり、地面からの反力にロスがないようあらゆるトレーニングをしています。

 

そして、腹圧がかかった状態で乗り込んで反力を走る方向に転換していくには四肢の動きが重要になり、肩甲骨と股関節周辺の筋力や柔軟性及びその連動性がないとうまく進行方向に進むことが出来ません。

 

地面と足が接地の際(支持脚)、接地している反対側の足(遊脚)が体の重心ラインより後ろにあると、その遊脚は着地の際、重心より前で接地するために接地時間が長くなり、重心の沈み込みに繋がってしまいます。

 

短距離選手では、遊脚側は支持脚を追い越して太腿が前に出て膝が伸び、その後、脚を振り戻しながら重心の下で接地して地面反力を使い推進力を高め、体を前進させます。
この支持脚と遊脚の使い方ができるのが理想です。

 

【走動作と股関節周囲の柔軟性】

 

走動作は走行速度によって変化します。

走速度が増加すると特に股関節の角度変化が大きくなり、ストライドが大きくなっていきます。

走速度はストライド×ピッチの関係があります。

 

股関節が屈曲時には大臀筋が伸び、支持脚が地面から離れる瞬間は腸腰筋が伸びます。

これらの柔軟性が低いとストライドが伸びないチョコチョコ走りになって走速度は上がりません。

 

足の位置がスイング時や支持時どんな位置であっても、上半身の位置は動力を効率的に四肢に伝えやすい状態にあるためには股関節周囲の柔軟性が必要になってきます。

 

股関節と周辺筋の動きと柔軟性を作るにはこの機種がおすすめです。

 

★GHC-EX45★

ハムストリングス・臀筋部などを中心に主に下半身の裏面・腰部の筋肉の柔軟性を高めていきます。

ハムストリングスや大臀筋は動力を発生させる大変重要な筋肉群であり、柔軟性が高まることで大きな動力につながります。

また、中臀筋は着地の際に体全体を支持する役割を担うため、ロングランや速い速度での走行時に疲れやすくなり、結果、下半身のケガの誘発を起こします。

そのため、走動作においては不可欠の機材となりケガの予防に大きな期待が持てます。

 

★ヒップジョイントモーション★

股関節周囲4方向のストレッチをかけて柔軟性を高めていきます。

使用の一つとしてご紹介すると、足首をアタッチメントに引っ掛けてのポジションでは、太腿部が前方にスイングしていく際に使われる腸腰筋や、着地時に衝撃を吸収する大腿四頭筋がストレッチされ、骨盤後傾を正しての姿勢改善や疲労回復や柔軟性の向上に大きな効果を発揮し、ストライドが大きく取れるようになり、走速度の増加に繋がっていきます。

 

★ヒップジョイント180★

開脚での骨盤を立てた状態のポジションが安易に取れるので、開脚動作でも筋肉を緊張させず動かすので、内転筋群の柔軟性の向上と下半身のリンパの流れやむくみの改善、後傾した骨盤の調整により腰痛改善や猫背や姿勢の改善にも有効です。

また、後ろ向きになり股関節を内旋位で行うと、なかなか伸ばすことのできない梨状筋と殿筋もストレッチをかけることができるので、ランナーに多い坐骨神経痛の解消も期待できます。

 

【走動作と肩甲骨周囲の柔軟性】

 

効率的な疾走速度生成には下肢の動きに合わせ、上肢の腕振りが協調することも求められます。

上肢の腕振りは肩甲胸郭関節と肩甲上腕関節の3次元的複合運動によって構成されていますので、肩甲骨周囲の柔軟性が低いと、この複雑な上肢の運動の妨げになります。

 

肩甲骨と周辺筋の動きと柔軟性を作るにはこの機種がおすすめです。

 

★ショルダーウイング★

走動作時の腕の後方ポジションと同じような姿勢での反復動作のため、大胸筋のストレッチ効果と肩甲骨をスライドさせる動きによりスムーズな腕振り運動の効果を高めます。

 

★ペッグオープン★

大胸筋や小胸筋のストレッチをすることで胸郭が開きます。

上半身の姿勢の安定につながり、走動作時には肺を圧迫しないため、多くの酸素が肺に取り込まれやすくなり、持久性運動の心拍数を抑えることに役立ちます。

 

★アッパーボディーモーション★

広背筋や前鋸筋・脊柱起立筋をストレッチさせつつ、肩関節やその周辺筋肉群の連動性を高めます。

その結果、背中の疲労を早期に改善し、上体のしなりが推進力となり、走速度を高めていきます。

 

股関節と肩甲骨、その周辺筋の動きと柔軟性を作り、理想のフォームを身につけましょう。

 

永井英聡 

 

Viento Running Club.  BIGBOSS

(大阪城公園で活動するランニングクラブ 代表)

https://nagai0051.wixsite.com/viento

 

京都市出身 高槻市在住

 

陸上競技

2000年〜2014年 京都府立洛西高校長距離外部コーチ

2012年〜2018年 立命館大学男子長距離パートトレーナー

2019年 走幅跳 秦澄美鈴選手サポート

2022年〜 亜細亜大学陸上競技部サポート

 

取得資格

日体協スポーツリーダー

日本陸連ジュニア指導者

 

活動実績

行政

2012年〜 京都府久御山町(体幹トレーニング教室、ランニング教室)

2014年〜2017年 大阪府伊丹市(ジョギング教室)

 

その他・トレーナー

ゴルフPGAプロテスト合格選手3名

プロ野球選手

サッカーガンバ大阪ユース

フィギュアスケート選手

プロ音楽家

他多数

 

 

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